毎年年間テーマに則り作品を発表しているレーベルSalvaged Tapes。
2019年のテーマは「Juvenie(少年性)」をテーマに、少年の持つ力強さや探究心、無邪気さを R N S Tに表現していただきました。
ジャケットとなるサコッシュは福岡のファッションブランド「UNNUN(うんぬん)」
とのWネーム仕様となっています。
http://unnun.jp/
サイズ詳細
縦:約16cm
横:約15.5cm
紐:約115cm(最大時、調節可能)
【作品解説】
— 夢中でそれを追いかけていくとき、悪意なく何かを犠牲にしてしまうような —
R N S Tの作品には、激しく、野性的な表現が込められています。
息せき駆けてゆくように強く鼓動するビート。
飛ぶようにすぎる景色のように目まぐるしく変化してゆく展開。
野外フェスへの出演や広告音楽の制作など、
多様な表現方法を模索してきた彼らが表現するJuvenileは、
赴くまま、本能のままに突き進んでゆく少年のような力強さを持って、
私たちを音の世界へ巻き込んでいきます。
過去にEPとアルバム2作をセルフタイトルアルバムとしてリリースしてきたR N S T。
3枚目のアルバムとなる今作では、テーマに沿った制作を行うことでその制作方法は大きく異なったといいます。
過去の彼らの作品では、ジャムセッションでお互いの音を聴きながら制作するスタイルが主流でしたが、今回はそれぞれが思う音、出したい音をプリプロとしてデータで送り合うというアプローチで作成されました。それは、Juvenileというコンセプトを本人たちが解釈し、かつて好きだった音楽や、各々のルーツに向き合うために、陽(ボーカル、プログラミング担当)が提案したことでした。
陽は、「我々だからできると思いました。他のバンドがやってもうまくいかないだろうし、きっと破綻する。」と、メンバーへの信頼があるからこそ試みた経緯を話します。
最初に制作したというM1 『Occur』で初めてこの方法を用いて制作したそうですが、同曲の制作を通して、メンバー全員が同じ方向を向けていることを確信し、その他の曲も同じ方法で制作することに決めたそうです。
Sanson(ベース担当)は、「自分のルーツとなる音楽をすべて聞き直して制作に臨みました。後で加工しやすいようになるべくエフェクトを多様せずフラットな状態で録音しておくことが多かった過去の作品の制作過程とは異なり、音作りを積極的にエフェクターボード上で行いました。そうすることで、曲の中で自身の音の居場所をより深く考えるようになった。」と振り返っています。
また、宇宙(ギター担当)は、「純粋な音作りへの探求にチャレンジできました。シンセのような音色を多用していますが、フレージングやダイナミクスはしっかりとギターを感じられるように制作しました。」と語ります。
3人がそれぞれに目指す音を出し合った今作。それでも1つ作品として表現できるのは、バンドとして共通の世界観を持っているというのはもちろん、彼らの持つ好奇心や探究心、音作りへの力強さ、少年のような心そのものが、ずっと失われることなく、内に輝いているからかもしれません。
マスタリングを手がけた、ROVOやスーパーカーのプロデュースでも活躍する益子樹氏もまた同じく、今作のテーマにブレのないアプローチを掲げています。
音楽フェスへの出演や映画、広告音楽の制作など、多彩な活動を続けるR N S T。
彼らの表現するJuvenileを感じられる1枚となっています。
【クレジット】
Recorded & Mixed : R N S T at R & Studio
Mastered : Tatsuki Masuko at Float Studio
Disc Artwork : Isao Konuki
Sacoche : UNNUN
Vocals & Programing : Yo
Guiter : Uchu
Bass : Sanson
【楽曲リスト】
1. Occur
2. Vision
3. Pulse
4. Bloom
5. Questant
6. Discus
7. Molt
8. Stack